【農業の雑学】第17回目「害虫と農薬」その7

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どうも標です。

不定期更新に慣れてしまいそうです(汗)

11月6日にたとみ農園でお客様をお招きしての稲刈りがありました。

時期としてはかなり遅いですが、

始めの田植えも「ギリギリ」の「ギリ」だったので、

ちょうどよかったのでは。と言うことにしておきます(笑)

私自身の稲刈りは高校では機械で全てやってしまうので、

鎌を使っての刈り取りは小学生以来でした。

意外と覚えているもんで「手前に引く」と言うのが刈り取り方のコツです。

そういえば、田植えのときもそうでしたが、

たとみ農園の農業体験は山梨の観光もプランに入っているとかいないとか。

稲刈りのときは、甲州ワインのイベント、ワインツーリズムにご招待したようです。

両日とも天気に恵まれず富士山をお見せできなかったのが残念でなりません。

そして、刈り取ったお米ですが、

たとみ農園で販売が開始されているそうな。

品種は「ヒノヒカリ」です。

コシヒカリの親戚みたいな名前ですが、「日の光り」が名前の由来

になってます。

地方によっては特Aランクを獲得するほどの名米になっています。

ちなみに、全国のお米のシェアは第3位だとか。

今、ちょうど「害虫と農薬」の話をしているんで、

せっかくなんで話しておきますと。

たとみ農園のこだわりの「低農薬」。

このお米も例外ではなく、アイガモ農法をとったわけでもないのに、何トンと収穫出来たわけです。

これはすごいことです。

収穫祭でお客さんにも我々社員にもヒノヒカリが振舞われ、

今日まで特に具合悪くなるようなこともありませんし、
(あたりまえか)

とても立派なお米になっています。

市場に出せるレベルだと思いますが、

数が少なすぎると思うんで、

会社から販売している感じなんでしょうかね。

アドヴォネクストのホームページにでかく載ってるんで、

見てみて下さい。(見るだけならタダです(笑))

さて、前置きが長くなりましたが、

害虫と農薬その7、ウイルスによる病気のお話です。


・ウイルスの特徴

ウイルスが原因となる病気(ウイルス病)は、

野菜・果樹・草花など、あらゆる種類の作物に発生します。

病原体は食物ウイルスと呼ばれ、

形は棒状・球状・ひも状・長方形などさまざまなものがあります。

ウイルスの特徴として以下の3つが挙げられます。

1.大きさが普通の光学顕微鏡(学校の理科室にあるような顕微鏡)
では見えないほど小さい。

2.特定の植物に感染して病気を起こす性質がある。

3.科学の力を持ってしても人の手で育てることが出来ず、
生細胞内のみで増殖する。
つまり、何かに感染しないと生きていくことが出来ません。


・ウイルス病の種類

ウイルス病は病徴によって以下のように分けることが出来ます。

萎黄病(いおうびょう)?茎葉の一部または全体が黄色になる
萎縮病(いしゅくびょう)?節間がつまり、全体が萎縮する
モザイク病?葉、花弁、果実などにモザイク様の斑点ができる
(モザイク病はウイルス病の中でもよく見られる病気。
ジャガイモ、インゲン、キュウリ、トマト、チューリップ、スイセン等々たくさん)
壊疽モザイク病(えそもざいくびょう)?茎葉に壊疽性の(腐ったような)斑点ができる
葉巻病?葉が巻き上がる(※タバコのアレではありません)


・ウイルス病の伝染

ウイルス病の伝染は、普通、昆虫(アブラムシ、ウンカ、ヨコバイ等)、線虫、

カビなどからうつってくることが多いです。

その他、人の手や、作物同士の接触、種苗、土壌、接ぎ木でも伝染します。

また、表皮にできた目に見えないほどの小さな傷口から

液体によって伝染したり、花粉によって伝染する場合もあります。
(つまり、用もないのに畑に入ったり作物に触るなってことです。手や軍手に土がついていたら尚更です。)


・マイコプラズマ様微生物による病気

マイコプラズマ様微生物は、細菌の中でもっとも下等な微生物

と考えられています。
(「マイコプラズマ」と言うのは、真正細菌(別名:バクテリア)の一属で、
人間に感染すると肺炎を引き起こします。マイコプラズマ肺炎と言うらしいです。)

体には、細胞壁がなく、多形性の単細胞で直径0.1から1.0μmの球形や楕円形

のものが多いです。

この病気は、ほとんどがヨコバイからうつり、発病すると、茎葉が黄色、萎縮し、

細かく枝分かれするなど、ウイルス病の病徴によく似ています。

クワ萎縮病、エゾギク萎黄病、イネ黄萎病、ジャガイモ・サツマイモ・ミツバなどの

てんぐ巣病などがあります。
(てんぐ巣病とは、通常、一定の間隔で枝から若芽が出ますが、その法則が崩れ密集して出るようになります。
分かりやすいのは、樹木で言うと、高いところに鳥の巣のようなものが出来ているのがそうです)


・病気の防除

?予防?

作物の病気は気付かないうちに進行し、発病を確認したときには、

すでに病気がまわりの作物に伝染してしまっていることが大半です。

従って、病気の防除は発病する以前の予防に重点が置かれることになります。

病気の防除は以下の基本的な考え方にそって行うことになります。

1.作物自身の抵抗力を強める→抵抗性品種や台木の利用。栽培管理を適正に行う。

2.病原菌の活動を抑える→マルチング、袋かけ。温度や湿度の調節。土壌pH・水分の調整

3.病原菌の生息密度を下げる→種苗・床土の消毒。土壌・温室の消毒。
輪作、湛水(例えば、冬でも田んぼに水を張るようなこと)。圃場衛星。

?発症後?

駆除および蔓延の防止→薬剤散布


長くなりましたので、今回はここまで。

次回はこのウイルス病の予防を掘り下げた話からになります。

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